CONCEPT – KIWAKOTO/キワコト 京都・清水焼の職人が手掛ける食器

CONCEPT

漆芸や陶芸、織物や染物をはじめとする伝統工芸の職人技と聞いて、私たちの多くが思い浮かべるその現在地は、はたしてどんなものでしょうか。

平安遷都以来、貴族や皇族、文化人からのお誂えに応えるため代々磨かれ受け継がれてきた日本が世界に誇る最高峰の技術は、どこかで接点がない限り、もしかしたら遠い存在のままかもしれません。

KIWAKOTO は、京都のクラフツマンシップを軸にしたプロダクトを開発するブランドです。きわこと(際殊) は、古語で「格別であるさま」の意味。職人による手仕事、個性と個性のコラボレーション、用の美を追求したデザイン。ほかにはないこだわりをか たちにして 届けるという想いを表現しました。 日常に凛と寄り添う“生活用品としての工芸” を掲げ開発したテーブルウェアシリーズ。 職人や作家の手仕事を、神棚から下ろし、あえて一点ものではなく量産できる体制に落とし込むことで、より多くの人々に届けることができるものに。

人の手だからこそ生み出せる柔らかな質感や自然な温かみ。試行錯誤を重ねて辿り着いた形。 伝統工芸に従事する職人とお客様との接点になるアイテムをお届けいたします。 京文化の根底にある、足るを知り循環的かつ永劫的なものを選び取る心眼。自身と社会にとって、真に心地いいものを探し続ける歩みが次の100年をつくります。


1 弾の製品となるうつわには、その縁に、朝顔、牡丹、蓮、芥子、菊、椿、梅、百合…といった花々の輪郭を。これは現代人が改めて求めてやまない自然、その賛美の象徴として極めてシンプルに図形化された古来の文様からヒントを得ました。このデザインを受け取り、清水焼の作家がかたちにした白磁器には、国や性をはじめあらゆるジェンダーの垣根を越えて愛でていただくべくモダンなたたずまいをもって、永遠のスタンダードに分け入るひとつの答えとしました。

いみじくも時はウイルスとの共存を余儀なくされ、だからこそ私たちには、足るを知り、循環的かつ永劫的なものを選び取る心眼が求められています。
自身と社会にとっても新たに心地いいものをふたたび探し続ける歩みと、ここから船出て行く「Kiwakoto」とクラフツマンたちの旅が、遠からず、出会う日を夢みて。